雪がちらついただけで、家に帰れなくなる
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雪が降ったら、新宿駅は避けねばならない。
というのも雪が降ると、新宿駅は帰宅難民であふれかえって、電車に乗れないからだ。
ちょっとした雪でも、新宿駅では駅構内への入場規制が行われ、電車に乗るまで数時間もかかる。
たかだか家に帰るだけなのに、雪もちらついている程度なのに、なんでこんな入場規制があるんだ?と思う。
関西人の常識では到底信じられないことだが、新宿駅のこの大混雑は現実だ。
雪がちらついただけで、家に帰れなくなる
新宿駅は、世界一乗降客数が多い駅だ。
JR新宿駅だけでも150万人が毎日乗り降りしている。
新宿駅をターミナルにしている私鉄には、京王電鉄、小田急電鉄、西武鉄道などがあるが、それぞれ50万人以上の乗降客数を誇っている。
そのため新宿駅と名の付く駅全体で、350万人もの乗降客数がある。
そのため大雨や雪が降ると、帰宅難民で大混雑になる。
一つの路線で運休があっても代替輸送が可能だが、大雨や雪になると全路線が影響を受けるから、どうしようもない。
なので大雨や雪になりそうなら、新宿駅は避けねばならない。
新宿駅で大量に帰宅難民が発生する理由とは
帰宅難民とは、家に帰れなくなる人々のことだ。
この帰宅難民が、新宿駅では、大雨や雪が降ると、大量に発生する。
電車に乗るどころか、新宿駅の構内に入るだけでも、何時間もかかる。
ちらつく程度の雪であっても、入場規制が行われ、何時間も待つことになる。
でもなぜ、そんなことが起こるのか?
実は雪が降りそうになると、東京の鉄道は運転速度を大幅に下げる。
時速100kmで走っている路線も、時速40kmくらいまでスピードを落とす。
というのも関東の鉄道は、雪に対処する仕組みになっておらず、線路や架線が雪で凍ることを想定していないからだ。
運転速度を落とせば、それだけ運行できる運行本数は減る。
さらに大幅に運行本数を間引く。
具体的に言うと「駅の数まで減らす」。
新宿駅を通る鉄道は、普段は駅の数よりも多くの本数を走らせている。
たくさんの列車を走らせるために、駅の数よりもたくさんの本数の列車を運行させているのだ。
関西でも、阪急電車の梅田駅の手前で、入線待ち、すなわちプラットホームが空くのを待つために線路上で何分も止まることがあるけど、あれだね。
これを大雨や雪が降ると、止める。
というのも線路上で止まっている列車でトラブルが起こると、対処に手間取り、さらに電車が遅れてしまうからだ。
雨や雪でトラブルが起こりやすい状況下にあるのに、さらに線路上でトラブルになると、泣きっ面に蜂になってしまう。
そのため、トラブルが起こっても、最悪、次の駅まで進んで対処できるように、駅の数以下(ホームの数以下)まで運行本数を減らすのだ。
そうして列車の運行本数が普段の半分以下になれば、普段乗り降りしている人間の半分が列車に乗れないわけだから、大混雑になってしまう。
普段、物凄い数の人間が乗り降りしていることが、逆に帰宅難民の大量発生になってしまうわけだね。