御殿場→大井松田は、なぜ事故渋滞が多い?
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ゴールデンウイーク期間の渋滞ランキング、ワースト1は東名の御殿場(静岡県)→大井松田(神奈川県)の区間だ。
しかしこの区間の年間の渋滞ランキングは、ワースト8で、8位まで順位を落とす。
つまり平日には酷い渋滞は起きないが、休日になるとなぜか渋滞が増えて、ワースト1になってしまう。
これは一体どういうことなのか?
ということで、この区間の渋滞の内訳を見てみよう。
ゴールデンウイーク期間の渋滞の内訳(平成28年)
この年のゴールデンウイーク期間渋滞ワースト1は、東名高速の「御殿場→大井松田」だ。
この区間の原因の内訳を見ると、かなりの部分が事故渋滞になっている。
自然渋滞がないのに、なぜこんなに事故渋滞が多いのか?
短い期間に大きな事故が起これば、当然こういう割合になるわけだから、偶発的なのか?
ということで、別の休日のデータも調べて見たら、次のようになっていた。
お盆期間(8月)の渋滞の内訳(平成28年)
順位こそ3位だが、原因の割合は似たような感じで、やはり事故渋滞が非常に多い。
年末年始の渋滞の内訳(平成28年)
年末年始もやはり、事故渋滞が多いね。
これをみると、ゴールデンウイーク期間だけでなく、お盆期間や年末年始も、同じように事故渋滞の割合が多い。
これは一体どういうことだ?
年間の渋滞ランキングの原因の内訳を見ても、順位こそ8位だが、やっぱり事故渋滞が多数になっているので、どうやら事故渋滞が起こりやすい構造になっているらしい。
年間の渋滞の内訳(平成28年)
ではなぜ事故渋滞が多いのか。
実は静岡県と神奈川県の県境区間は山岳地帯になっていて、非常にカーブが多く、勾配もきついのだ。
御殿場インターは、東名高速の中で最も標高が高くて、標高が454mもある。
東名高速というと、海沿いを走っている印象があるが、標高454mともなると、小山より高いところを走っているのだ。。
また御殿場インター以東の区間は、昔から渋滞や事故が多かったため、上りルートを新たに建設して3車線にした(1991年)ため、非常にスムーズに走れるようになっている。
この区間は、上限が時速80kmだし、トンネル内も80km制限なのだが、下り勾配だし、道路も比較的空いているので、どうしてもスピードが出てしまう。
そのため、一度事故が起こったら、玉突き事故が起こって、大渋滞が起こるらしい。
自然渋滞が少ないのに事故渋滞が多いのは、こういう原因があったんだね。
さらに冬になると、御殿場-大井松田の区間は、雪が降る!
静岡県はお茶やミカンができる温暖な気候なのだが、この区間は山岳地帯を走っており、冬になると雪が降るのだ。
ところがその怖さを知らない休日ドライバーが、雪道にタイヤをとられて事故を起こしてしまうらしい。