渋滞しやすいのは、ブレーキを踏みやすい道
更新日:
高速道路の渋滞には、様々なモノがあるが、大きく分けると
- 交通集中渋滞(自然渋滞)
- 事故渋滞
- 工事渋滞
- ノロノロ
というふうに分けられる。
そして交通集中渋滞が起こりやすいのは、ブレーキを踏みやすい場所なのだという。
具体的には、
- インターチェンジ合流部
- トンネルの入り口
- サグ部
という3つの場所だ
東名や名神などを運営する高速道路会社のサイトでは、
- サグ部 交通集中渋滞の58%、
- トンネルの入り口 20%
- インターチェンジ合流部 14%
というふうに書いてある。
インターチェンジ合流部や、トンネルの入り口は分かるが、サグ部って何?
サグ部って、この歳になるまで聴いたことがない言葉だけど、一体どんな場所?
高速道路 渋滞の原因 内訳グラフ
赤色:交通集中、緑色:事故、黄色:工事、グレイ:時速40kmで前進。
サグ部とは、簡単に言うと、下り坂から上り坂に変わる部分のことだ。
まず上り坂というのは元々、速度が落ちやすい部分だ。
平坦な道から上り坂になると、重力が車を後ろに引っ張り始めるので、アクセルペダルを踏み込まないと、速度は落ちてしまう。
減速せずに進むには、上り坂ではアクセルを踏まないといけないのだが、踏み込みが不十分なので減速する。
一方、下り坂というのは元々、速度が出やすい部分だ。
重力が前向きに掛かるので、ちょっとアクセルペダルを踏めばぐーんとスピードが上がる。
そのため、下り坂の場合は少しアクセルペダルを緩め、エンジンブレーキを使って速度を抑える事になる。
では、下り坂から上り坂に変わるとどうなるか。
上り坂で速度が落ちないようにするには、上り坂が始まったところで、アクセルペダルを踏み込まなければならない。
ところが下り坂でアクセルを緩めているため、急にアクセルを踏み込むのが難しい。
サグ部に入って上り坂になったことになかなか気が付かないので、車の速度は下がってしまう。
平坦な道から上り坂になるだけでも、車の速度は下がってしまうのに、下り坂から上り坂になる場合は、さらに反応が遅れて大きくスピードが落ちてしまう。
となると後続車は、先行車との車間距離が一気に詰まってしまうので、思わずブレーキをかけてしまう。
前の車のブレーキランプが点灯したら、その後続車もブレーキを踏むので、下り坂の最後のところで車がたまってしまい、渋滞になってしまうわけだ。
トンネルの入り口部やインターチェンジ合流部でも、これと似たようなことが起こる。
これが交通集中渋滞の起こるカラクリってわけだな。