高速道路が渋滞する理由
更新日:
高速道路は、なぜ混むのか。
そもそも交通渋滞の定義って何?
まず、交通渋滞の定義は、様々だ。
道路にも、車と人が使う路地道や一般道もあれば、自動車専用道、高速道路など、色々ある。
片道3車線以上の広い道もあれば、行き違うのも難しいような狭い道もある。
そのため、渋滞の定義は、それぞれの道ごとに決めないといけない。
というのも、時速50kmが上限の一般道では、時速45kmで進んでいれば渋滞ではないが、最低速度制限が時速50kmの高速道路では、渋滞していることになるからだ。
因みに、東名高速や名神高速を運営するNEXCOグループでは、渋滞を次のように定義している。
高速道路 渋滞の定義
40km/h以下で低速走行あるいは停止・発進を繰り返す車列が、1km以上かつ15分以上継続した状態
交通渋滞の原因
さらに渋滞の原因は、大きく分けて「交通集中渋滞」「事故渋滞」「工事渋滞」に分類される。
交通集中渋滞とは、自然渋滞とも呼ばれる。
簡単に言うと、その道路を快適に走れる台数以上の自動車が入ってくることによって起こる渋滞だ。
お盆や正月など、季節的に交通量が増える場合も、交通集中渋滞という範疇になる。
盆や正月の季節的に交通量が増える季節を除けば、交通集中渋滞が起きやすい部分というのはある。
それが次のような部分だ。
- 合流部 インターチェンジなどから本線に合流する地点
- 追越車線
- サグ部 道路が下りから上りに変わる地点
ここでなぜ渋滞が起こるのかについては、また別のところでまとめる。
では、高速道路の渋滞の内訳を少し見てみよう。
高速道路 渋滞の原因 内訳グラフ
赤色:交通集中、緑色:事故、黄色:工事、グレイ:時速40kmで前進。
※40km未満の状態が渋滞という定義。
渋滞ランキングの原因内訳
まず、2016年の渋滞ランキングトップは、東名高速の海老名JCT-横浜町田IC間の上り区間だ。
この区間の渋滞損失時間は 151万時間で、その内訳は次の通りだ。
- 交通集中渋滞: 48万時間
- 事故渋滞: 39万時間
- 工事渋滞: 5万時間
- 時速40km程度のノロノロ: 58万時間
一方、渋滞第二位は、中央自動車道の調布-高井戸の上りになっている。
この区間の渋滞損失時間は 140万時間で、その内訳は次の通りだ。
- 交通集中渋滞: 85万時間
- 事故渋滞: 23万時間
- 工事渋滞: 4万時間
- 時速40km程度のノロノロ: 26万時間
一位と二位を比べると、渋滞損失時間はさして変わらないのに、渋滞原因の割合は、かなり違うね。
これは道路の造りや、インターチェンジより先の問題なんだろうね。